【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2025-000029

Quickエージェントにおける複数の脆弱性

概要

サイオステクノロジー株式会社が提供するQuickエージェントは、次に挙げるリコー製複合機向けソリューションのWindowsアプリです。
  • Quickスキャン
  • Easyファクス
  • Speedoc
  • スマートecoファクス

Quickエージェントには、次の複数の脆弱性が存在します。
  • ファイルアップロード機能におけるパストラバーサル(CWE-22) - CVE-2025-26692
  • ファイルダウンロード機能におけるパストラバーサル(CWE-22) - CVE-2025-27937
  • 特定のAPIにおけるアクセス制限不備(CWE-923) - CVE-2025-31144

この脆弱性情報は、下記の方がJPCERT/CCに報告し、JPCERT/CCが開発者との調整を行いました。
報告者:株式会社三菱UFJ銀行 堀口奨太 氏、山田鷹志 氏
      GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社 ルスラン サイフィエフ 氏、村島 正浩 氏
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 8.1 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
※上記は、CVE-2025-26692の評価になります。


CVSS v3 による深刻度
基本値: 6.5 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
※上記は、CVE-2025-27937の評価になります。


CVSS v3 による深刻度
基本値: 5.8 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更あり
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
※上記は、CVE-2025-31144の評価になります。
影響を受けるシステム


サイオステクノロジー株式会社
  • Quickエージェント V3 Ver3.2.1より前のバージョン
  • Quickエージェント V2 Ver2.9.8より前のバージョン

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。
  • 遠隔の攻撃者によって、当該製品が動作するWindowsシステムの権限で任意のコードを実行される(CVE-2025-26692)
  • 当該製品にログイン可能な遠隔の攻撃者によって、当該製品上の任意のファイルを取得される(CVE-2025-27937)
  • 遠隔の攻撃者によって、当該製品が動作するWindowsシステムを経由し、任意のホストに認証試行される(CVE-2025-31144)

対策

[アップデートする]
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

[ワークアラウンドを実施する]
開発者は、アップデートの適用とあわせて次の軽減策の適用を推奨しています。
  • 当該製品および複合機をLAN内で使用し、信頼できないネットワークやホストからのアクセスを制限する
  • 当該製品および複合機をインターネットに接続する場合には、ファイアウォールや仮想プライベートネットワーク(VPN)などを使用し、不正アクセスを防止した上で、接続を必要最小限にする

ベンダ情報

サイオステクノロジー株式会社
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. パス・トラバーサル(CWE-22) [IPA評価]
  2. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2025-26692
  2. CVE-2025-27937
  3. CVE-2025-31144
参考情報

  1. JVN : JVN#82536398
更新履歴

  • [2025年04月25日]
     掲載