【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2023-000023

PostgreSQL 拡張モジュール pg_ivm における複数の脆弱性

概要

IVM Development Group が提供する pg_ivm は、PostgreSQL にマテリアライズド・ビューの増分ビューメンテナンス機能を提供する拡張モジュールです。pg_ivm には、次の複数の脆弱性が存在します。
・情報漏えい (CWE-200) - CVE-2023-22847
pg_ivm により作成された IMMV (Incrementally Maintainable Materialized View) と呼ばれるマテリアライズド・ビューに、本来マテリアライズド・ビューの所有者にはアクセスが許可されていない行レベルセキュリティ (Row-Level Security) が設定された行が反映されてしまうことがある。
・関数検索パスの制御不備 (CWE-427) - CVE-2023-23554
マテリアライズド・ビューの更新処理時に実行される関数の search path 処理に問題があり、異なるスキーマで定義されている同名の関数が、マテリアライズド・ビュー所有者の権限で実行されることがある。

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 5.4 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): 低
  • 可用性への影響(A): なし
CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.5 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 単一
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): なし
※上記は、CVE-2023-23554の評価になります。


CVSS v3 による深刻度
基本値: 4.3 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
CVSS v2 による深刻度
基本値: 4.0 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 単一
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
※上記は、CVE-2023-22847の評価になります。
影響を受けるシステム


IVM Development Group
  • pg_ivm 1.5.1 より前のバージョン

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。
・行レベルセキュリティで保護されているテーブル内の情報が、本来アクセス権限のないユーザに漏えいする - CVE-2023-22847
・攻撃者が用意した任意の関数がマテリアライズド・ビュー所有者の権限で実行される - CVE-2023-23554
対策

[アップデートする]
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
本脆弱性は pg_ivm 1.5.1 で修正されています。
ベンダ情報

IVM Development Group
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 情報漏えい(CWE-200) [IPA評価]
  2. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2023-22847
  2. CVE-2023-23554
参考情報

  1. JVN : JVN#19872280
更新履歴

  • [2023年03月06日]
      掲載