【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2020-000086

複数のセイコーエプソン製品で作成された自己解凍形式ファイルにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

セイコーエプソン株式会社が提供する複数の製品で作成された自己解凍形式ファイルには、DLL を読み込む際の検索パスに問題があり、同一ディレクトリに存在する特定の DLL を読み込んでしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.8 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム

下記バージョンの製品で作成された自己解凍形式ファイル

セイコーエプソン株式会社
  • EpsonNet SetupManager バージョン 2.2.14 およびそれ以前
  • Offirio SynergyWare PrintDirector バージョン 1.6x/1.6y およびそれ以前

想定される影響

自己解凍形式ファイルを実行している権限で、任意のコードを実行される可能性があります。
対策

[アップデートする]
開発者が提供する情報をもとに、最新版にアップデートしてください。
開発者は本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。
・EpsonNet SetupManager バージョン 2.2.15
・Offirio SynergyWare PrintDirector バージョン 1.6.1.1/1.6.1.2

[ワークアラウンドを実施する]
以下の回避策を実施することで、脆弱性の影響を軽減することが可能です。
・修正前のバージョンで作成した自己解凍形式ファイルを実行しない
・やむを得ず修正前のバージョンで作成した自己解凍形式ファイルを実行する場合は、自己解凍形式ファイルと同一ディレクトリに信用できないファイルが存在しないことを確認した上で実行する
ベンダ情報

セイコーエプソン株式会社
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2020-5681
参考情報

  1. JVN : JVNTA#91240916
  2. JVN : JVN#94244575
更新履歴

  • [2020年12月18日]
      掲載