【活用ガイド】

JVNDB-2026-017193

LinuxのLinux Kernelにおける再帰制御に関する脆弱性

概要

Linuxカーネルにおいて、以下の脆弱性が修正されました。netのトンネル送信関数に送信再帰制限を追加しました。トンネル送信関数(iptunnel_xmit、ip6tunnel_xmit)には独自の再帰制限がありませんでした。ブロードキャストモードのボンドデバイスがGREタップインターフェースをスレーブとして持ち、それらのGREトンネルがボンドを経由して戻る場合、マルチキャスト/ブロードキャストトラフィックがbond_xmit_broadcast()とip_tunnel_xmit()/ip6tnl_xmit()間で無限再帰を引き起こし、カーネルスタックオーバーフローを発生させていました。既存のno-qdiscパスのXMIT_RECURSION_LIMIT(8)は、トンネル再帰がルートルックアップや完全なIP出力を伴い、レベルごとにより多くのスタックを消費するため不十分でした。オーバーフローを防ぐために、より低い制限(4、IP_TUNNEL_RECURSION_LIMIT)を使用します。IPv4/IPv6トンネルパス(VXLAN、GeneveなどのUDPカプセル化トンネルを含む)全体をカバーするために、iptunnel_xmit()とip6tunnel_xmit()でdev_xmit_recursionヘルパーを直接使用して再帰検出を追加しました。トンネルコードで使用可能にするために、dev_xmit_recursionヘルパーをnet/core/dev.hから公開ヘッダーinclude/linux/netdevice.hに移動しました。これにより、トンネル送信処理内でのスタックオーバーフローを防止し、関連するカーネルパニックやシステム障害を軽減します。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 5.5 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
影響を受けるシステム


Linux
  • Linux Kernel 2.6.35.9 以上 2.6.36 未満
  • Linux Kernel 2.6.37 以上 6.12.78 未満
  • Linux Kernel 6.13 以上 6.18.19 未満
  • Linux Kernel 6.19 以上 6.19.9 未満
  • Linux Kernel 7.0

想定される影響

当該ソフトウェアが扱う情報について、外部への漏えいは発生しません。
また、当該ソフトウェアが扱う情報について、書き換えは発生しません。
さらに、当該ソフトウェアが完全に停止する可能性があります。
そして、この脆弱性を悪用した攻撃の影響は、他のソフトウェアには及びません。
対策

リリース情報、またはパッチ情報が公開されています。参考情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 不適切な再帰制御(CWE-674) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2026-23276
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2026-23276
  2. 関連文書 : net: add xmit recursion limit to tunnel xmit functions - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/834c4f645726a25fd71ea50cdfb5c135f8f95d85)
  3. 関連文書 : net: add xmit recursion limit to tunnel xmit functions - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/8a57deeb256069f262957d8012418559ff66c385)
  4. 関連文書 : net: add xmit recursion limit to tunnel xmit functions - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/b56b8d19bd05e2a8338385c770bc2b60590bc81e)
  5. 関連文書 : net: add xmit recursion limit to tunnel xmit functions - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/6f1a9140ecda3baba3d945b9a6155af4268aafc4)
更新履歴

  • [2026年05月28日]
      掲載