【活用ガイド】

JVNDB-2026-013210

LinuxのLinux Kernelにおける解放済みメモリの使用に関する脆弱性

概要

Linuxカーネルにおいて、以下の脆弱性が修正されました。ocfs2におけるVM_FAULT_RETRY時のocfs2_fault()関数に存在したuse-after-freeの問題です。filemap_fault()関数はVM_FAULT_RETRYを返す前にmmap_lockを解放することがあります。これはmm/filemap.cに記載されており、「返り値にVM_FAULT_RETRYが設定されている場合、それはI/Oを行う前またはlock_folio_maybe_drop_mmap()によってmmap_lockが解放される可能性があるためです。」と説明されています。この状況下で、同時に実行されているmunmap()関数がremove_vma()を呼び出し、RCUを介してvm_area_structを解放する可能性があります。その結果、ocfs2_fault()内に保存されている'vma'ポインタがダングリングポインタとなり、後続のtrace_ocfs2_fault()呼び出し時に参照されてuse-after-freeが発生していました。修正内容として、filemap_fault()を呼び出す前にip_blknoを単純な整数として保存し、トレースイベントからvmaを除去しました。ip_blknoはロックが解放される前に値としてコピーされるため、その後vmaやinodeに何が起きても問題なく有効な状態を維持します。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.8 (重要) [その他]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
影響を受けるシステム


Linux
  • Linux Kernel 2.6.39 以上 6.6.136 未満
  • Linux Kernel 6.13 以上 6.18.24 未満
  • Linux Kernel 6.19 以上 6.19.14 未満
  • Linux Kernel 6.7 以上 6.12.83 未満
  • Linux Kernel 7.0 以上 7.0.1 未満

想定される影響

当該ソフトウェアが扱う全ての情報が外部に漏れる可能性があります。
また、当該ソフトウェアが扱う全ての情報が書き換えられる可能性があります。
さらに、当該ソフトウェアが完全に停止する可能性があります。
そして、この脆弱性を悪用した攻撃の影響は、他のソフトウェアには及びません。
対策

リリース情報、またはパッチ情報が公開されています。参考情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 解放済みメモリの使用(CWE-416) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2026-31597
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2026-31597
  2. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/6f072daefcab1d84ce37c073645615f63be91006)
  3. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/925bf22c1b823e231b1baea761fe8a1512e442f2)
  4. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/76a602fdbb78dd05b2da06f74a988cebc97e82d0)
  5. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/7de554cabf160e331e4442e2a9ad874ca9875921)
  6. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/4cf2768a0291a0cdd0dae801ea0eafa3878a349d)
  7. 関連文書 : ocfs2: fix use-after-free in ocfs2_fault() when VM_FAULT_RETRY - kernel/git/stable/linux.git - Linux kernel stable tree (https://git.kernel.org/stable/c/d45ff441b416d4aa1af72b1db23d959601c04da2)
更新履歴

  • [2026年04月30日]
      掲載