【活用ガイド】

JVNDB-2024-013035

三菱電機製 MELSEC iQ-F における指定されたタイプの入力に対する不適切な検証の脆弱性

概要

三菱電機株式会社が提供する MELSEC iQ-F Ethernet ユニットおよび EtherNet/IP ユニットの Ethernet ポートには、指定されたタイプの入力に対する不適切な検証(CWE-1287、CVE-2024-8403)の脆弱性が存在します。

この脆弱性情報は、製品利用者への周知を目的に、開発者が JPCERT/CC に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.5 (重要) [その他]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
影響を受けるシステム


三菱電機
  • MELSEC iQ-F シリーズ FX5-ENET 1.100 およびそれ以降
  • MELSEC iQ-F シリーズ FX5-ENET/IP 1.100〜1.104

バージョンの確認方法等詳細については、開発者が提供する次のマニュアルを参照してください。

 * FX5-ENET:「MELSEC iQ-F FX5 Ethernetユニットユーザーズマニュアル」の「付4 バッファメモリ」の「バッファメモリ詳細」の「ファームウェアバージョン」
 * FX5-ENET/IP:「MELSEC iQ-F FX5 EtherNet/IPユニットユーザーズマニュアル」の「付4 バッファメモリ」の「バッファメモリ詳細」の「ファームウェアバージョン」
想定される影響

遠隔の第三者によって細工された不正な SLMP パケットを受信すると、当該ユニットの Ethernet 通信が、サービス運用妨害(DoS)状態になる可能性があります。
対策

FX5-ENET の該当バージョンを使用している場合:

[ワークアラウンドを実施する]
次の回避策を適用することで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

 * 当該製品を LAN 内で使用し、信頼できないネットワークやホストからのアクセスをファイアウォールでブロックする
 * 当該製品、当該製品と同一のネットワーク内に配置されたパソコンおよびネットワーク機器への物理的なアクセスを制限する
 * 当該製品をインターネットに接続する場合には、ファイアウォールや仮想プライベートネットワーク (VPN) 等を使用し、不正アクセスを防止する
 * 当該製品の IP フィルタ機能(*1)を使用し、信頼できないホストからのアクセスをブロックする

(*1)IP フィルタ機能については、以下のマニュアルを参照してください。
 * MELSEC iQ-F FX5ユーザーズマニュアル(通信編) 「13.1 IPフィルタ機能」


FX5-ENET/IP の該当バージョンを使用している場合:

[アップデートする]
ダウンロード | 三菱電機FA から、対策済みバージョン(1.106 およびそれ以降)のファームウェアアップデート情報ファイルをダウンロードし、 アップデートしてください。

ファームウェアアップデートの方法等詳細は、開発者が提供する次のマニュアルを参照してください。
 * MELSEC iQ-F FX5ユーザーズマニュアル(応用編) 「9ファームウェアアップデート機能」


詳しくは、開発者が提供する情報を確認してください。
ベンダ情報

三菱電機
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 指定されたタイプの入力に対する不適切な検証(CWE-1287) [その他]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2024-8403
参考情報

  1. JVN : JVNVU#97790713
  2. ICS-CERT ADVISORY : ICSA-24-324-01
更新履歴

  • [2024年11月20日]
      掲載
  • [2024年11月21日]
      参考情報:ICS-CERT ADVISORY (ICSA-24-324-01) を追加