【活用ガイド】

JVNDB-2022-001296

Samba vfs_fruit モジュールにおける拡張ファイル属性の安全でない処理による境界外読み書きの脆弱性

概要

Samba の vfs_fruit モジュールには、拡張ファイル属性の処理に、ヒープ領域内において境界外読み取りおよび書き込みが可能となる脆弱性が存在します。
そのため、遠隔の攻撃者により任意のコードを実行される可能性があります。

Samba の vfs_fruit モジュールは、拡張ファイル属性を利用して、「Apple SMB クライアントとの互換性拡張と、Netatalk 3 AFP ファイルサーバーとの相互運用性」を提供するモジュールです。
vfs_fruit を有効にした Samba では、特別に細工された拡張ファイル属性を介して、ヒープ領域内において境界外読み取りおよび書き込みが可能となる脆弱性(CVE-2021-44142)が存在します。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 9.9 (緊急) [その他]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更あり
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
影響を受けるシステム


Samba Project
  • Samba 4.13.17より前のバージョン

想定される影響

拡張ファイル属性への書き込み権限を持つ遠隔の攻撃者によって、smbd の権限(一般的には root)で、任意のコードを実行される可能性があります。
対策

[アップデートする]
Samba が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
Samba は、対策済みバージョンとして、4.13.17、4.14.12 および 4.15.5 をリリースしています。

[vfs_fruit モジュールを無効にする]
Samba の設定ファイル(smb.conf など)内の vfs objects 行から fruit を削除してください。
デフォルト設定で fruit:metadata=netatalk または fruit:resource=file が記述されています。
ベンダ情報

Samba Project
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2021-44142
参考情報

  1. JVN : JVNVU#92602689
  2. US-CERT Vulnerability Note : VU#119678
更新履歴

  • [2022年02月02日]
      掲載