【活用ガイド】

JVNDB-2020-004591

ISC BIND 9 に複数の脆弱性

概要

ISC (Internet Systems Consortium) が提供する BIND には、複数の脆弱性が存在します。

* DNS の名前解決動作の制御が不十分 - CVE-2020-8616
* tsig.c でアサーションエラーが発生する - CVE-2020-8617
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 8.6 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更あり
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
※上記は、CVE-2020-8616の評価になります。


CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.5 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
※上記は、CVE-2020-8617 の評価になります。
影響を受けるシステム

CVE-2020-8616、CVE-2020-8617 ともに、以下のバージョンが影響を受けます。

ISC, Inc.
  • BIND 9.16.0 から 9.16.2
  • BIND 9.14.0 から 9.14.11
  • BIND 9.12.0 から 9.12.4-P2
  • BIND 9.11.0 から 9.11.18
  • BIND Supported Preview Edition 9.9.3-S1 から 9.11.18-S1 まで

なお、開発版の BIND 9.13 系、9.15 系、9.17 系、すでにサポートが終了している BIND 9.0 系から 9.10 系、9.10-S 系、9.12 系、9.13 系も影響を受けます。
想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。

* 細工された委任情報を処理することによって、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受けたり、他のサーバに対するサービス運用妨害 (DoS) 攻撃に使用される - CVE-2020-8616
* 細工された TSIG レコードを処理することによって、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受ける - CVE-2020-8617
対策

[アップデートする]
開発者が提供する情報をもとに、使用しているバージョンの最新版へアップデートしてください。
開発者は、本脆弱性を修正した次のバージョンをリリースしています。

* BIND 9.16.3
* BIND 9.14.12
* BIND 9.11.19
* BIND Supported Preview Edition 9.11.19-S1
ベンダ情報

ISC, Inc.
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. リソースの枯渇(CWE-400) [NVD評価]
  2. 到達可能なアサーション(CWE-617) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2020-8616
  2. CVE-2020-8617
参考情報

  1. JVN : JVNVU#92065932
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2020-8616
  3. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2020-8617
  4. 関連文書 : NXNSAttack
  5. 関連文書 : (緊急)BIND 9.xの脆弱性(パフォーマンスの低下・リフレクション攻撃の 踏み台化)について(CVE-2020-8616)
  6. 関連文書 : (緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止・異常な動作)について (CVE-2020-8617)
更新履歴

  • [2020年05月21日]
      掲載