【活用ガイド】

JVNDB-2017-010586

NXP Semiconductors 製 MQX RTOS における複数の脆弱性

概要

NXP Semiconductors が提供する MQX RTOS には、複数の脆弱性が存在します。

バッファオーバーフロー (CWE-120) - CVE-2017-12718
MQX version 5.0 の RTCS DHCP クライアントでは、DHCP オプション 66 および 67 に該当するデータ長チェックが正しく行われません。遠隔の第三者は、これらのデータ項目を細工した DHCP パケットを送信することによりバッファオーバーフローを発生させ、任意のコードを実行させることが可能です。

境界外読み取り (CWE-125) - CVE-2017-12722
MQX version 4.1 およびそれ以前の DNS クライアントでは、不正な DNS パケットのサイズを適切に処理できず、領域外メモリ参照が発生します。遠隔の第三者は、細工した DNS パケットを送信することにより領域外メモリ参照を発生させ、サービス運用妨害(DoS)を引き起こすことが可能です。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

影響を受けるシステム


NXP Semiconductors
  • MQX Real-Time Operating System version 4.1 およびそれ以前 (CVE-2017-12722)
  • MQX Real-Time Operating System version 5.0 (CVE-2017-12718)

想定される影響

想定される影響は各脆弱性により異なりますが、次のような影響を受ける可能性があります。

 * 遠隔の第三者により細工された DHCP パケットを送信されることで、システム権限で任意のコードが実行される - CVE-2017-12718
 * 遠隔の第三者により細工された DNS パケットを送信されることで、サービス運用妨害(DoS)状態にされる - CVE-2017-12722
対策

[パッチを適用する]
CVE-2017-12718 用のパッチは MQX version 5.0 に対して提供されています。詳細については、開発者へお問い合わせください。

[アップデートする]
CVE-2017-12722 は MQX version 4.1 およびそれ以前のバージョンにのみ影響します。影響を受けるユーザは速やかに version 4.2 以降のバージョンへアップデートすることが推奨されています。
ベンダ情報

NXP Semiconductors
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 古典的バッファオーバーフロー(CWE-120) [IPA評価]
  2. 境界外読み取り(CWE-125) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2017-12718
  2. CVE-2017-12722
参考情報

  1. JVN : JVNVU#96796469
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2017-12722
  3. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2017-12718
  4. US-CERT Vulnerability Note : VU#590639
  5. ICS-CERT ADVISORY : ICSMA-17-250-02
  6. ICS-CERT ADVISORY : ICSA-17-285-04
更新履歴

  • [2017年12月20日]
      掲載
  • [2018年04月03日]
      参考情報:ICS-CERT ADVISORY (ICSMA-17-250-02) を追加
  • [2018年04月11日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2017-12718) を追加
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2017-12722) を追加