【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2017-000154

定期報告書作成支援ツールにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

経済産業省資源エネルギー庁が提供する定期報告書作成支援ツールには、DLL を読み込む際の検索パスに問題があり、同一ディレクトリに存在する特定の DLL を読み込んでしまう脆弱性 (CWE-427) が存在します。
当該製品は ZIP 形式で配布されており、ユーザはホームディレクトリ上で ZIP ファイルを展開し、当該製品をそのまま実行することが想定されます。展開場所に、細工された DLL が一緒に置いてある状態で当該製品を実行すると、細工された DLL が読み込まれ、DLL に含まれているコードが実行されてしまいます。

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 三井物産セキュアディレクション株式会社 吉川 孝志 氏

CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.8 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


経済産業省資源エネルギー庁
  • 定期報告書作成支援ツール v4.0

想定される影響

定期報告書作成支援ツールを実行している権限で、任意のコードを実行される可能性があります。
対策

[最新版を使用する]
定期報告書作成支援ツールの最新版を使用してください。
定期報告書作成支援ツールv4.1 においては、当該製品はシステム領域にインストールされます。そのため、当該製品と同一のディレクトリ上に、細工された DLL を第三者によって配置される、もしくは被害者自ら意図せず置いてしまうリスクが軽減されます。
ベンダ情報

経済産業省資源エネルギー庁
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2017-2228
参考情報

  1. JVN : JVN#53292345
  2. JVN : JVNTA#91240916
  3. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2017-2228
更新履歴

  • [2017年08月17日]
      掲載
    [2018年02月14日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2017-2228) を追加