【活用ガイド】

JVNDB-2015-007257

TLS プロトコルにおける TLS サーバになりすまされる脆弱性

概要

TLS プロトコルは、ClientCertificateType の rsa_fixed_dh、dss_fixed_dh、rsa_fixed_ecdh、および ecdsa_fixed_ecdh 値をサポートしていますが、クライアントの秘密鍵、およびサーバの秘密鍵ではなく公開鍵を伴う特定の状況下におけるマスターシークレットを計算する機能 (ability to compute) について直接的に文書化していないため、TLS サーバになりすまされる可能性があります。

本脆弱性は、"Key Compromise Impersonation (KCI) 攻撃" と呼ばれています。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 8.1 (重要) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


Google
  • Google Chrome
Mozilla Foundation
  • Mozilla Firefox
Opera Software ASA
  • Opera
アップル
  • Safari
マイクロソフト
  • Microsoft Internet Explorer

上記製品で使用される TLS プロトコル 1.2 およびそれ以前が、本脆弱性の影響を受けます。
想定される影響

中間者攻撃 (man-in-the-middle attack) により、任意のインストールされたクライアントの X.509 証明書の秘密鍵の情報を利用されることで、TLS サーバになりすまされる可能性があります。
対策

ベンダ情報および参考情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

Google Mozilla Foundation Opera Software ASA
  • Opera Software ASA : Opera
アップル マイクロソフト
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 不正な証明書検証(CWE-295) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2015-8960
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-8960
  2. 関連文書 : Twitter:This attack is hilarious. Install a client cert in a browser, MITM any connection it makes to certain servers.
  3. 関連文書 : Prying open Pandora’s box:KCI attacks against TLS
  4. 関連文書 : KCI Attacks against TLS
更新履歴

  • [2016年09月27日]
      掲載