【活用ガイド】

JVNDB-2005-000330

Linux Kernel の ip_vs_conn_flush() 関数におけるサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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Linux Kernel には、以下の複数のセキュリティ上の問題が存在します。

1) 無線 LAN アクセスポイントを実装する ROSE (Radionet Open Source Environment) 機能において、rose_rt_ioctl() 関数で ndigis 引数の境界チェックを適切に行わないため out-of-bounds エラーを生じる問題が存在します。(CVE-2005-3273)

現時点では詳細は不明ですが、攻撃者に悪用された場合、システムがサービス不能状態に陥る可能性があります。

2) SMP (対称型マルチプロセッサ) を構成しているシステムにおいて、IPVS 機能における ip_vs_conn_flush() 関数で競合状態が発生し、Null ポインタデリファレンスが発生する問題が存在します。(CVE-2005-3274)

ローカルの攻撃者に悪用された場合、カーネルクラッシュが生じ、システムがサービス不能状態に陥る可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 4.7 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃に必要な特権レベル: 低
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 1.2 (注意) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (as)
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as)
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es)
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws)
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (as)
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (es)
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (ws)

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. NULL ポインタデリファレンス(CWE-476) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2005-3274
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2005-3274
  2. SecurityFocus : 13886
  3. SecurityFocus : 15528
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載
  • [2024年02月22日]
     CVSS による深刻度: 内容を更新
     CWE による脆弱性タイプ一覧:内容を更新