【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2017-000146

Marp の JavaScript 実行処理におけるアクセス制限不備の脆弱性

概要

Marp は、Markdown 記法を使用してプレゼンテーション用のスライド PDF を作成するためのアプリケーションです。Marp には、Markdown ファイルに含まれている JavaScript を実行する機能が実装されています。JavaScript の実行時にはローカルリソースへのアクセスが制限されておらず、PC 上のファイルを読み込んで処理することが可能です (CWE-284)。

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: 京都大学 山崎 啓太郎 氏

CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 5.3 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): 低
  • 可用性への影響(A): 低
CVSS v2 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


Yuki Hattori
  • Marp v0.0.10 およびそれ以前

想定される影響

細工されたファイルを読み込むことで、PC 上のファイルにアクセスされ、外部に情報が漏えいする可能性があります。
対策

[アップデートする]
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。

Marp v0.0.11 において、Markdown ファイル内の JavaScript からローカルリソースへのアクセスが制限されるようになりました。
また、開発者は、ユーザに対して以下を推奨しています。
・Markdown ファイル内で script タグ や iframe タグを使用しない
・不審なメールに添付された Markdown ファイルを開いたり、不審なウェブサイトに掲載された Markdown ファイルを開かない
ベンダ情報

Yuki Hattori
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 認可・権限・アクセス制御(CWE-264) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2017-2239
参考情報

  1. JVN : JVN#21174546
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2017-2239
更新履歴

  • [2017年06月28日]
      掲載
    [2018年02月07日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2017-2239) を追加