【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2016-000233

日本年金機構製の複数のインストーラにおける DLL 読み込みに関する脆弱性

概要

日本年金機構が提供する複数の製品のインストーラには、DLL を読み込む際の検索パスに関する処理に不備があり、意図しない DLL を読み込んでしまう脆弱性が存在します。

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: NTTコミュニケーションズ 東内 裕二 氏

CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.8 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム

2016年10月17日以前に公開されていた次のインストーラが、本脆弱性の影響を受ける可能性があります。

日本年金機構
  • 仕様チェックプログラム(社会保険) Ver. 9.00 およびそれ以前
  • 届書印刷プログラム Ver. 5.00 およびそれ以前
  • 届書作成プログラム Ver. 15.00 およびそれ以前
  • 媒体データパスワード設定プログラム Ver. 1.00 およびそれ以前

想定される影響

次の条件を満たす場合に脆弱性が悪用されます。脆弱性が悪用された場合、インストーラを実行しているプロセスの権限で任意のコードを実行される可能性があります。
・攻撃者の意図する場所に、細工された DLL ファイルが何らかの方法で配置されている
対策

[新規インストールやバージョンアップには最新のインストーラを使用する]
新規インストールやバージョンアップの際には、開発者が提供する情報をもとに、最新のインストーラを使用してください。
ベンダ情報

日本年金機構
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2016-7818
参考情報

  1. JVN : JVN#08868688
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2016-7818
更新履歴

  • [2016年12月1日]
      掲載
    [2018年01月17日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2016-7818) を追加