【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2015-000199

WinRAR における実行ファイル読み込みに関する脆弱性

概要

WinRAR には、ユーザの指定したローカルディスク上のファイルを実行する機能が存在します。WinRAR には、指定したファイルに拡張子がない場合、同一フォルダにある同名の拡張子付きファイルを実行してしまう脆弱性が存在します。

WinRAR には、レジストリに設定を保存したり、ファイルから設定を復元したりする機能が存在します。WinRAR には、画面で表示しているフォルダに例えば REGEDIT.BAT という実行ファイルが存在した場合、設定の保存または復元の際に Windows 標準のレジストリ エディターではなく、REGEDIT.BAT を実行してしまう脆弱性が存在します。

CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 7.8 (重要) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 高
  • 完全性への影響(I): 高
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.1 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


RARLAB
  • WinRAR 5.30 beta 4 (32 bit) およびそれ以前
  • WinRAR 5.30 beta 4 (64 bit) およびそれ以前

想定される影響

当該製品の機能から拡張子がないファイルを実行しようとした場合、アプリケーションの権限で、同一フォルダにある同名の拡張子付きファイルが実行されます。

当該製品に REGEDIT.BAT という実行ファイルを表示している状態で、設定の保存または復元を実行した場合、Windows 標準のレジストリ エディターではなく、アプリケーションの権限で、REGEDIT.BAT が実行されます。
対策

[アップデートする]
本脆弱性は WinRAR 5.30 beta 5 で修正されています。
開発者が提供する情報をもとに、最新版へアップデートしてください。
ベンダ情報

RARLAB
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2015-5663
参考情報

  1. JVN : JVN#64636058
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-5663
更新履歴

  • [2015年12月17日]
      掲載
    [2016年01月07日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2015-5663) を追加