【活用ガイド】

JVNDB-2016-001536

Linux Kernel の drivers/tty/tty_io.c の tty_ioctl 関数におけるカーネルメモリから重要な情報を取得される脆弱性

概要

Linux Kernel の drivers/tty/tty_io.c の tty_ioctl 関数には、競合状態により、カーネルメモリから重要な情報を取得される、またはサービス運用妨害 (解放済みメモリの使用 (use-after-free) およびシステムクラッシュ) 状態にされる脆弱性が存在します。

補足情報 : CWE による脆弱性タイプは、CWE-416: Use-after-free (解放済みメモリの使用) と識別されています。
http://cwe.mitre.org/data/definitions/416.html
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.6 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 全面的
影響を受けるシステム


Linux
  • Linux Kernel 4.4.1 まで

想定される影響

ローカルユーザにより、TIOCSETD ioctl コールの処理中に TIOCGETD ioctl コールを呼び出されることで、カーネルメモリから重要な情報を取得される、またはサービス運用妨害 (解放済みメモリの使用 (use-after-free) およびシステムクラッシュ) 状態にされる可能性があります。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

Debian Google Linux オラクル レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 情報漏えい(CWE-200) [NVD評価]
  2. 競合状態(CWE-362) [NVD評価]
  3. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2016-0723
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2016-0723
更新履歴

  • [2016年03月02日]
      掲載
    [2016年08月29日]
      ベンダ情報:Google (Android のセキュリティに関する公開情報 - 2016 年 7 月) を追加
    [2016年12月06日]
      ベンダ情報:オラクル (Oracle Linux Bulletin - July 2016) を追加
      ベンダ情報:オラクル (Oracle VM Server for x86 Bulletin - October 2016) を追加