【活用ガイド】

[English]

JVNDB-2016-000168

FlashAir におけるアクセス制限不備の脆弱性

概要

株式会社東芝が提供する FlashAir は、無線 LAN 接続機能を搭載した SDHC メモリカードです。FlashAir の初期設定では、インターネット同時接続機能を有効にした場合、STA 側 LAN (FlashAir が他のアクセスポイントに接続する側) から認証なしで接続可能な脆弱性が存在します。

この脆弱性情報は、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づき下記の方が IPA に報告し、JPCERT/CC が開発者との調整を行いました。
報告者: シーソフト 塚田将久 氏

CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 5.0 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: 隣接
  • 攻撃条件の複雑さ: 高
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): 低
  • 可用性への影響(A): 低
CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.4 (警告) [IPA値]
  • 攻撃元区分: 隣接
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


東芝
  • FlashAir SD-WD/WC シリーズ Class 10 モデル W-02 ファームウェアバージョン 2.00.02 およびそれ以降
  • FlashAir SD-WD/WC シリーズ Class 6 モデル ファームウェアバージョン 1.00.04 およびそれ以降
  • FlashAir SD-WE シリーズ Class 10 モデル W-03

想定される影響

当該製品が接続する STA 側 LAN にアクセス可能な第三者によって、当該製品に記録されているファイルやデータを取得される可能性があります。また、FlashAir Class 10 SD-WE シリーズ W-03 で認証に関する設定を追加せずに WebDAV によるアクセスとファイルアップロードを許可するよう設定している場合、当該製品に記録されているファイルやデータを改ざんされたり、任意の Lua スクリプトを実行されたりする可能性があります。
対策

[認証設定を追加する]
インターネット同時接続機能を有効にする前に、FlashAir のウェブサーバへの接続時に認証を要求するよう設定してください。FlashAir の API には、次の項目が用意されています。

・HTTPDMODE -- 認証方法
・HTTPDPASS -- Basic 認証のパスワード、Digest 認証のハッシュ値

詳しくは、開発者が提供する情報をご確認ください。
ベンダ情報

東芝
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 認可・権限・アクセス制御(CWE-264) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2016-4863
参考情報

  1. JVN : JVN#39619137
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2016-4863
更新履歴

  • [2016年09月27日]
      掲載
    [2016年10月11日]
      概要:内容を更新
      想定される影響:内容を更新
    [2017年11月27日]
      参考情報:National Vulnerability Database (NVD) (CVE-2016-4863) を追加