【活用ガイド】

JVNDB-2015-006053

Dell System Detect (DSD) がルート証明書と秘密鍵 (DSDTestProvider) をインストールする問題

概要

Dell System Detect (DSD) は、信頼されたルート証明書として DSDTestProvider を Windows にインストールします。この証明書は秘密鍵を含んでいます。攻撃者は信頼された証明書を作成することで、ユーザになりすましたり、中間者 (man-in-the-middle) 攻撃により、通信内容を解読したりすることが可能となります。結果として、機密情報が漏えいする可能性があります。

Dell System Detect (DSD) は、Windows PC や Windows タブレット上で、ユーザ権限で Dell のサポートサイトと連携して動作するアプリケーションです。DSD は、いくつかの Dell 製の機器にプリインストールされています。DSD は、秘密鍵を含む DSDTestProvider を信頼されたルート証明書としてインストールします。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 9.4 (危険) [IPA値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 全面的
  • 完全性への影響(I): 全面的
  • 可用性への影響(A): なし
影響を受けるシステム


デル
  • Dell System Detect

Dell System Detect がインストールされている Dell 製の機器が本脆弱性の影響を受けます。
イメージ化された Dell システムや、DSD がインストールされていないシステムは本脆弱性の影響を受けません。
想定される影響

攻撃者は DSDTestProvider CA で署名した証明書を作成することが可能です。DSDTestProvider CA を信頼するシステムはこの CA が署名したどのような証明書も信用します。攻撃者はウェブサイトや他のサービスになりすましたり、ソフトウェアやメールに署名したり、通信内容を解読したりすることが可能です。
一般的な攻撃シナリオとして、中間者 (man-in-the-middle) 攻撃によって HTTPS の通信内容を解読されたり、悪意のソフトウェアをインストールさせられたりする可能性があります。
対策

[DSDTestProvider を無効にする]
Windows の証明書 MMC スナップイン (certmgr.msc) を使用して、DSDTestProvider を信頼されていない証明書に移動してください。この証明書を無効にしておくと、DSD を再インストールした際に DSDTestProvider が再度信頼された証明書としてインストールされることを防ぐことが可能です。

移動
http://huagati.blogspot.com/2015/07/do-you-know-which-cas-can-issue-ssltls.html
ベンダ情報

マイクロソフト
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

参考情報

  1. JVN : JVNVU#99824449
  2. CERT/CC blog : The Risks of SSL Inspection
  3. US-CERT Vulnerability Note : VU#925497
更新履歴

  • [2015年11月30日]
      掲載