【活用ガイド】

JVNDB-2015-003860

SolarWinds N-able N-central にドメイン管理パスワードを復号するためのパラメータがハードコードされている問題

概要

SolarWinds N-able が提供する N-central は、エージェントベースの企業向け管理ソリューションです。N-central のウェブインターフェースには暗号化に用いられる複数のパラメータがハードコードされているため、これらのパラメータを組み合わせることで、パスワードの解読が可能です。

ハードコードされたセキュリティコンスタントを使用する問題 (CWE-547)
N-central の RSM サービスは、N-able ドメイン管理者アカウントのパスワードを AES128 で暗号化し保持します。認証済みのローカルもしくは遠隔のユーザは、RSM ウェブページのソースから暗号化されたパスワードにアクセスすることができます。この認証情報は、プログラムファイルの閲覧権限を持つローカルユーザであれば、ローカルの RSM 設定ファイルから取得することも可能です。解読に必要な暗号鍵とパラメータはハードコードされているため、ローカルユーザシステムに保存された N-central の RSM から抜き出される可能性があります。攻撃者はこの情報を用いて、N-central のドメイン管理者パスワードを復号し、取得することが可能です。

CWE-547: Use of Hard-coded, Security-relevant Constants
http://cwe.mitre.org/data/definitions/547.html
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 4.0 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 単一
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
影響を受けるシステム


SolarWinds
  • N-Able N-Central Agent version 9.5.0

N-Able N-Central Agent version 9.0 から 9.4 も同様に本脆弱性の影響を受ける可能性があります。
想定される影響

ドメインのユーザ認証情報を持つ遠隔の攻撃者、あるいは当該製品をインストールしたシステム上の RSM ファイルにアクセス可能な攻撃者によって、ドメインの管理者権限を取得される可能性があります。
対策

[アップデートする]
発見者によると、本脆弱性は以下のバージョンで修正されているとのことですが、CERT/CC はこれらの脆弱性の開発者による修正を確認していません。製品のユーザは、速やかにアップデートを適用するとともに、開発者に詳細を確認することが推奨されます。

 * N-Able Support Manager Build 178 および N-Able N-Central Agent version 9.5.1.4514 およびそれ以降
 * N-Able Support Manager Build 178 および N-Able N-Central Agent version 10.0.0.1722 およびそれ以降
ベンダ情報

SolarWinds
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 情報漏えい(CWE-200) [NVD評価]
  2. その他(CWE-Other) [IPA評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2015-5610
参考情報

  1. JVN : JVNVU#91026764
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-5610
  3. US-CERT Vulnerability Note : VU#912036
更新履歴

  • [2015年07月23日]
      掲載