【活用ガイド】

JVNDB-2015-003171

Samsung Galaxy S にプリインストールされた Swiftkey が言語パックのアップデートを正しく検証しない脆弱性

概要

Samsung Galaxy S にプリインストールされている、SwiftKey SDK を用いたキーボード機能には、言語パックのアップデートを正しく検証しない脆弱性が存在します。

セキュリティ機能 (CWE-254) - CVE-2015-4640
Samsung Galaxy S における SwiftKey 言語パックのアップデート機能の実装には、skslm.swiftkey.net との通信を HTTP で行う脆弱性が存在します。攻撃者は中間者 (man-in-the-middle) 攻撃によって HTTP レスポンスを改ざんすることが可能です。

ディレクトリトラバーサル (CWE-22) - CVE-2015-4641
Samsung Galaxy S における SwiftKey 言語パックのアップデート機能の実装には、ディレクトリトラバーサルの脆弱性が存在します。攻撃者は ".." を含む ZIP ファイルを当該機能に渡すことで、任意のファイルに書き込むことが可能です。結果として、当該製品上で任意のコードを実行することが可能です。

2015 年 6 月 17 日、本アドバイザリの公表時点では CVE-2015-2865 に基づいた情報を掲載していましたが、CVE-2015-2865 が CVE-2015-4640 および CWE-2015-4641 に分割されたことを受け、これらに基づく内容に更新しました。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.7 (警告) [その他]
  • 攻撃元区分: 隣接
  • 攻撃条件の複雑さ: 中
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): 全面的
  • 可用性への影響(A): なし
影響を受けるシステム


サムスン
  • Galaxy S4
  • Galaxy S4 Mini
  • Galaxy S5
  • Galaxy S6

想定される影響

遠隔の第三者による中間者 (man-in-the-middle) 攻撃によって、当該機器に任意のデータを書き込まれる可能性があります。結果として、当該製品上で任意のコードを実行される可能性があります。ただし SwiftKey によるアップデートの確認頻度を考慮すると、このような攻撃が可能になる確率は低いと考えられます。
対策

[アップデートする]
Samsung は、通信キャリアに対してファームウェアアップデートを提供しています。
通信キャリアが提供するファームウェアアップデートを適用してください。
当該機器のファームウェアアップデートが提供されていない場合、次のワークアラウンドの適用を検討してください。

[信頼できないネットワークを使用しない]
Wi-Fi サービスなど、信頼できないネットワークの使用は、中間者攻撃を受ける機会を増やすことに繋がります。
ベンダ情報

Swiftkey サムスン
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. セキュリティ機能(CWE-254) [その他]
  2. パス・トラバーサル(CWE-22) [その他]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2015-2865
  2. CVE-2015-4640
  3. CVE-2015-4641
参考情報

  1. JVN : JVNVU#94598171
  2. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-4640
  3. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-4641
  4. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2015-2865
  5. US-CERT Vulnerability Note : VU#155412
更新履歴

  • [2015年06月18日]
      掲載
    [2015年06月22日]
      概要:内容を更新
      ベンダ情報:サムスン (Information Regarding the Keyboard Security Issue and Our Device Policy Update) を追加
    [2015年06月25日]
      概要に記載の理由により削除扱いに変更