【活用ガイド】

JVNDB-2005-000658

PHP の extract() および import_request_variables() 関数におけるグローバル変数を上書きされる脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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PHP には以下の複数のセキュリティ上の問題が存在します。

1) extract() 関数、import_request_variables() 関数における処理に不備が存在するため、ファイルアップロードを行う特定の POST リクエストによりグローバル変数が上書きされる問題が存在します。(CVE-2005-3390)

リモートの攻撃者により悪用された場合、任意の PHP コードを実行される可能性があります。

2) parse_str() 関数には、関数が予期しない終わり方をした場合、register_globals ディレクティブが有効になってしまう問題が存在します。(CVE-2005-3389)

リモートの攻撃者により悪用された場合、不正に register_globals ディレクティブの設定を変更され、さらなる攻撃に利用される可能性があります。

3) phpinfo() 関数に渡される引数に対するサニタイズ処理が適切に行われていないため、意図的に作成された URL によりクロスサイトスクリプティング攻撃が可能となる問題が存在します。(CVE-2005-3388)

リモートの攻撃者により悪用された場合、cookie などの重要な情報を取得される可能性があります。

4) fopen_wrappers.c における処理に不備が存在するため、open_basedir ディレクティブによる保護が不正に回避される問題が存在します。(CVE-2005-3054)

リモートの攻撃者により悪用された場合、本来保護される特定のリソースにアクセスされてしまう可能性があります。

5) ext/curl、ext/gd モジュールにおける処理に不備が存在するため、safe_mode、open_basedir ディレクティブによる保護が不正に回避される問題が存在します。(CVE-2005-3391)

リモートの攻撃者により悪用された場合、本来保護される特定のリソースにアクセスされてしまう可能性があります。

6) virtual() 関数を呼び出す処理に不備が存在するため、safe_mode、open_basedir ディレクティブによる保護が不正に回避される問題が存在します。(CVE-2005-3392)

リモートの攻撃者により悪用された場合、本来保護される特定のリソースにアクセスされてしまう可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


The PHP Group
  • PHP 4.3.11 およびそれ以前
  • PHP 4.4.0
  • PHP 5.0.5 およびそれ以前
サン・マイクロシステムズ
  • Sun Cobalt RaQ4
  • Sun Cobalt RaQ550
  • Sun Cobalt RaQXTR
ターボリナックス
  • Turbolinux Server 7  
  • Turbolinux Server 8  
  • Turbolinux Server 10  
  • Turbolinux Server 10 (x64) 
ミラクル・リナックス
  • Asianux Server 2.0 
  • Asianux Server 2.1 
  • Asianux Server 3.0 
  • Asianux Server 3.0 (x86-64) 
  • Asianux Server 4.0 
  • Asianux Server 4.0 (x86-64) 
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

The PHP Group サン・マイクロシステムズ ターボリナックス ミラクル・リナックス
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : php
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : AXSA-2005-133:1
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : AXSA-2005-128:1
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2005-3390
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2005-3390
  2. Secunia Advisory : SA16971
  3. Secunia Advisory : SA17371
  4. SecurityFocus : 15413
  5. SecurityFocus : 15119
  6. SecurityFocus : 15411
  7. SecurityFocus : 15248
  8. SecurityFocus : 14957
  9. SecurityFocus : 15249
  10. SecurityFocus : 15250
  11. FrSIRT Advisories : FrSIRT/ADV-2005-1862
  12. FrSIRT Advisories : FrSIRT/ADV-2005-2254
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載