【活用ガイド】

JVNDB-2005-000372

Linux Kernel の ptrace() 関数において命令ポインタ RIP のアドレスに対する正規化チェックを行わない脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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Linux Kernel 2.4.31 以前、2.6.11.10 以前には x86-64 アーキテクチャ (AMD64 および AMD64 互換の 64 ビット機能 EM64T) においてカーネルがクラッシュする以下の複数の問題が存在します。

・ptrace() 関数において、セグメントレジスタにおける正規化 (canonical) チェックが適切に行われていないため、カーネルがクラッシュする問題 (CAN-2005-0756)

・ptrace() 関数において、命令ポインタ RIP のアドレスが正規化 (canonical) されているかどうかをチェックしていないため、カーネルがクラッシュする問題 (CAN-2005-1762)

これらの問題を利用するローカルの攻撃者は、非正規化のセグメントベースをセットした悪意あるプログラムを実行することによりカーネルをクラッシュさせ、標的システムをサービス不能状態に陥らせる可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 2.1 (注意) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): なし
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


サイバートラスト株式会社
  • Asianux Server 3.0 (x86-64) 
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

サイバートラスト株式会社
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : kernel
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2005-1762
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2005-1762
  2. Secunia Advisory : SA15786
  3. SecurityFocus : 13904
  4. SecurityFocus : 13891
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載