【活用ガイド】

JVNDB-2005-000290

PostgreSQL の文字セット変換処理における任意のコードを実行される脆弱性

概要

------------
本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
------------

PostgreSQL では、EUC や Unicode などのマルチバイト文字を含む、多くの文字セットをサポートしており、サーバ側では異なる文字セットを使用する複数のデータベースを持つことができます。PostgreSQL 7.4 以降には、全文検索機能を追加する拡張モジュールとして Tsearch2 が同梱されています。

PostgreSQL には、以下の複数のセキュリティ上の問題が存在します。

1) PostgreSQL 7.3.x/7.4.x/8.0.x に実装されている文字セット変換の際に使用される特定の関数には、引数に対する妥当性の確認が適切に行われていない問題が存在します。(CAN-2005-1409)

この問題を利用するローカルの攻撃者は、意図的に作成した SQL コマンドを実行することにより、不正に権限を昇格させて任意のコードを実行する可能性があります。

2) Tsearch2 には、internal 型の引数を持たない特定の関数において、戻り値のデータ型が internal 型として宣言されているために、PostgreSQL プロセスがクラッシュしてしまう問題が存在します。(CAN-2005-1410)

この問題を利用するローカルの攻撃者は、意図的に作成した SQL コマンドを作成して実行することにより、Tsearch2 を使用する PostgreSQL プロセスをサービス不能状態に陥らせる可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


PostgreSQL.org
  • PostgreSQL 8.0.2 およびそれ以前
  • PostgreSQL 7.4.7 およびそれ以前
  • PostgreSQL 7.3.9 およびそれ以前
ターボリナックス
  • Turbolinux Server 10  
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

PostgreSQL.org ターボリナックス レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2005-1409
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2005-1409
  2. Secunia Advisory : SA15217
  3. SecurityFocus : 13476
  4. SecurityFocus : 13475
  5. FrSIRT Advisories : FrSIRT/ADV-2005-0453
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載