【活用ガイド】

JVNDB-2005-000201

Linux Kernel の ext2_make_empty 関数における機密情報漏洩の脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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Linux Kernel 2.4.29 以前、2.6.11.5 以前には、以下の複数のセキュリティ上の問題が存在します。

・ext2 ファイルシステムにおいてディレクトリを新規に作成する際の初期化処理に不備が存在し、カーネルメモリリークが発生するため、システム情報が漏洩する問題 (CAN-2005-0400)

・ELF ライブラリをロードする load_elf_library 関数 (fs/binfmt_elf.c) にセキュリティ上の不備が存在するため、Linux Kernel がサービス不能状態に陥る問題 (CAN-2005-0749)

・bluetooth ソケット作成の処理において protocol パラメータの負の値に対するチェックに不備が存在し、不正なメモリアドレスを参照させることにより root 権限が奪取される問題 (CAN-2005-0750)

これらの問題を利用するローカルの攻撃者により、標的システムがサービス不能状態に陥る、あるいは root 権限が奪取される可能性があります。

尚、CAN-2005-0400 の問題については root 権限でのみ情報が漏洩するため、この問題の影響度は低いことが Red Hat より報告されています。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 2.1 (注意) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
影響を受けるシステム


サイバートラスト株式会社
  • Asianux Server 3.0 
  • Asianux Server 3.0 (x86-64) 
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 4 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

サイバートラスト株式会社
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : kernel
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2005-0400
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2005-0400
  2. US-CERT Vulnerability Note : VU#685461
  3. Secunia Advisory : SA14713
  4. SecurityFocus : 12935
  5. SecurityFocus : 12932
  6. SecurityFocus : 12911
  7. SecurityTracker : 1013567
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載