【活用ガイド】

JVNDB-2004-000403

PHP の php_variables.c におけるメモリリークの脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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PHP 4.3.8 以前、PHP 5.0.1 以前には、以下のセキュリティ問題が存在します。

・php_variables.c における境界チェックの問題 (CAN-2004-0958)
php_variables.c において GET、POST、COOKIE の各変数に対する境界チェックが適切に行われていないため、終了文字として "[" を含む意図的な引数が指定されている場合に、メモリ内容に対するアクセスを許可してしまい、結果として PHP スクリプト内で特定の関数が使用されていると、メモリ内の重要な情報が漏洩してしまいます。
(PHP 4.1.2 - 4.3.8/PHP 5.0.0 - 5.0.1)

・ファイルアップロード時における配列 $_FILES が上書き可能な問題 (CAN-2004-0959)
例えば、PHP スクリプト内でアップロードファイルを移動するため、アップロードファイルに関する情報を保持する配列 $_FILES が使用されている場合、意図的な Content-Disposition ヘッダによりその内容が上書きされてしまう問題が存在します。
また、ファイルアップロード時にこの問題とディレクトリトラバーサル攻撃とを組み合わせることにより、任意のコードが実行できる可能性があります。
(PHP 4.0.0 - 4.3.6/PHP 5.0.0 - 5.0.0 Release Candidate 1)

これらの問題を利用するリモートの攻撃者は、結果として標的システムの重要な情報を奪取する、あるいは任意のコードを実行できる可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.0 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): なし
影響を受けるシステム


The PHP Group
  • PHP 4.3.8 およびそれ以前
  • PHP 5.0.1 およびそれ以前
サイバートラスト株式会社
  • Asianux Server 2.0 
  • Asianux Server 2.1 
  • Asianux Server 3.0 
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 2.1 (ws) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

The PHP Group サイバートラスト株式会社
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : php
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2004-0958
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2004-0958
  2. Secunia Advisory : SA12560
  3. SecurityFocus : 11190
  4. SecurityFocus : 11334
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載