【活用ガイド】

JVNDB-2004-000342

Gaim におけるヒープオーバーフローの脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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Gaim は、Yahoo! Messenger や AOL Instant Messenger など、複数のプロトコルが利用可能な IM (Instant Messenger) クライアントです。

Gaim 0.81 以前には、以下の複数のセキュリティ上の問題が存在します。

・MSN プロトコルプラグイン (object.c および slp.c) で使用されている strncpy 関数において配列サイズのチェックが不適切であるため、バッファオーバーフローが発生する問題 (CAN-2004-0500)

・グループウェアサーバから受信するメッセージの妥当性が適切にチェックされないため、ヒープオーバーフローが発生し、任意のコードが実行される問題 (CAN-2004-0754)

・tar 形式で圧縮された顔文字のテーマ用のファイルがテーマ一覧にドラッグ&ドロップされ、untar コマンドがシェルで実行される際に、ファイル名のチェックが不適切であるため、任意のコマンドが実行される問題 (CAN-2004-0784)

・2048 バイトを超える URL を含むメッセージを受信した場合に、バッファオーバーフローが発生する問題 (CAN-2004-0785)

・zephyr サーバにサインオンする際に、ローカルホストの名前解決のための DNS クエリに対して DNS サーバが過渡に長いホスト名が応答されるとバッファオーバーフローが発生する問題 (CAN-2004-0785)

・不正なリッチテキストフォーマット (RTF) メッセージによってバッファオーバーフローが発生する問題 (CAN-2004-0785)

・いくつかのプロトコルにおいてユーザのプロファイル情報を取得する際や、顔文字のテーマをドラッグ&ドロップでインストールする際に、Web サーバによって過度に長い content-length ヘッダが Gaim に渡されると、メモリをすべて消費してしまい Gaim がクラッシュする問題

これらの問題を利用するリモートの攻撃者は、結果として Gaim をサービス不能状態に陥らせる、あるいは Gaim を実行しているユーザの権限で任意のコードやコマンドを実行できる可能性があります。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2004-0754
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2004-0754
  2. SecurityFocus : 10865
  3. SecurityFocus : 11056
  4. SecurityTracker : 1011082
  5. SecurityTracker : 1011083
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載