【活用ガイド】

JVNDB-2004-000320

Adobe Acrobat Reader のファイル名の長さの取り扱いにおけるバッファオーバーフローの脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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Adobe Acrobat Reader では、バイナリ (8 ビット) データを電子メール転送に最適な 6 ビット形式に変換するアルゴリズムである Uuencoding 形式でエンコードされたファイルをサポートしています。

Unix および Linux プラットフォーム用の Adobe Acrobat Reader 5.0.8 以前では、Uuencoding 形式でエンコードされたファイルをデコードする Uudecoding 処理において以下のような複数のセキュリティ上の問題が存在します。

・ファイル名に含まれるバッククォート (`) 文字の取り扱いが不適切であるため、任意のコマンドが実行されてしまう問題 (CAN-2004-0630)

・ファイル名の長さの取り扱いが不適切であるため、バッファオーバーフローが発生する問題 (CAN-2004-0631)

これらの問題を利用するリモート/ローカルの攻撃者は、意図的な名前を持つファイルを送りつけ、Acrobat Reader で開くよう誘導することにより、標的ユーザの実行権限で任意のコマンドや任意のコードを実行することが可能です。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 10.0 (危険) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 全面的
  • 完全性への影響(I): 全面的
  • 可用性への影響(A): 全面的
影響を受けるシステム


アドビ
  • Adobe Reader 5.0.8
レッドハット
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (as) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (es) 
  • Red Hat Enterprise Linux 3 (ws) 

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

アドビ
  • Adobe Support Knowledgebase : 322914
  • Adobe サポートデータベース : 322914
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. その他(CWE-Other) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2004-0631
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2004-0631
  2. Secunia Advisory : SA12285
  3. SecurityFocus : 10932
  4. SecurityFocus : 10931
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載