【活用ガイド】

JVNDB-2003-000271

OpenSSH におけるメモリ管理に関する脆弱性

概要

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本脆弱性情報は、同時期に公開された複数の脆弱性について、まとめて解説したものです。タイトル以外の他の脆弱性情報の内容が含まれていますので予めご了承ください。
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OpenSSH Project より配布されている OpenSSH 3.7 (Portable 版 OpenSSH 3.7p1) 以前には、バッファの管理に不備が存在します。

リモートの攻撃者により、バッファの解放時に近接した他の領域も解放されるような意図的な長さのパケットを受信した場合、ヒープ領域が破壊される可能性が存在します。

この問題を利用するリモートの攻撃者は、結果として sshd をサービス不能状態に陥らせる可能性があり、また、任意のコードの実行も示唆されています。

尚、問題が存在するルーチンは OpenSSH の初期のリリースから利用されているため、同様のルーチンを利用している他の SSH の実装も影響を受ける可能性があります。

SSH Secure Shell/Ciso IOS に関しては、この問題の影響を受けないことがベンダより報告されています。
また、F-Secure SSH に関しては、1.3.14 (for Unix) 以前が影響を受け、2.x 以降は影響を受けないことがベンダより報告されています。

当初この問題 (CAN-2003-0693) は buffer.c 内の buffer_append_space() 関数に発見され、OpenSSH 3.7p1 で解消されました。
しかし、その後、同様の問題が他の箇所にも発見されため、この問題を解消する OpenSSH 3.7.1p1 がリリースされています。(CAN-2003-0695)

さらに、上記の問題とは異なるメモリ管理に関する問題 (CAN-2003-0682) も報告されており、この問題は OpenSSH 3.7.1p2 にアップデートすることで解消可能です。

尚、Red Hat Linux に関しては、ベンダより 2003 年 9 月 17 日付けで公開されたアドバイザリ (RHSA-2003:279-17) で示された RPM パッケージへのアップデート、Turboinux に関しては、ベンダより 2003 年 9 月 24 日付で公開されたアドバイザリ (TLSA-2003-53) で示されたパッケージへのアップデートにより、これら全ての問題 (CAN-2003-0682/CAN-2003-0693/CAN-2003-0695) を解消することが可能です。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v2 による深刻度
基本値: 7.5 (危険) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ネットワーク
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): 部分的
  • 可用性への影響(A): 部分的
影響を受けるシステム


OpenBSD
  • OpenSSH 3.7.1p1
サン・マイクロシステムズ
  • Sun Solaris 9 (sparc) 
  • Sun Solaris 9 (x86) 
  • Sun Cobalt RaQ550
ターボリナックス
  • Turbolinux Server 6.5  
  • Turbolinux Server 7  
  • Turbolinux Server 8  
ヒューレット・パッカード
  • HP-UX 11.00 
  • HP-UX 11.04 
  • HP-UX 11.11 
  • HP-UX 11.22 
  • HP-UX 11.23 
ミラクル・リナックス
  • Asianux Server 1.1 
  • Asianux Server 2.0 
  • Asianux Server 2.1 
レッドハット
  • Red Hat Linux 7.1  
  • Red Hat Linux 7.2  
  • Red Hat Linux 7.3  
  • Red Hat Linux 8.0  
  • Red Hat Linux 9  

想定される影響

本脆弱性に伴う影響については、「概要」をご参照ください。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

OpenBSD SSH コミュニケーションズ・セキュリティ
  • SSH Communications Security : 471
エフ・セキュア サン・マイクロシステムズ ターボリナックス ヒューレット・パッカード ミラクル・リナックス
  • MIRACLE LINUX アップデート情報 : openssh
レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2003-0682
参考情報

  1. JVN : JVNCA-2003-24
  2. JVN Status Tracking Notes : TRCA-2003-24
  3. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2003-0682
  4. JPCERT REPORT : JPCERT-WR-2003-3801
  5. CERT Advisory : CA-2003-24
  6. US-CERT Vulnerability Note : VU#333628
  7. CIAC Bulletins : N-151
  8. SecurityFocus : 8628
  9. X-Force Security Alerts and Advisories : 13214
  10. X-Force Security Alerts and Advisories : 13191
  11. X-Force セキュリティアラート&アドバイザリ : OpenSSH メモリ破損の脆弱性
更新履歴

  • [2007年04月01日]
      掲載