【活用ガイド】

JVNDB-2016-002697

Debian wheezy の linux パッケージおよび Red Hat Enterprise Linux の kernel パッケージの特定の Linux Kernel バックポートの fs/pipe.c におけるサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

概要

Debian wheezy の linux パッケージおよび Red Hat Enterprise Linux (RHEL) の kernel パッケージの特定の Linux Kernel バックポートの fs/pipe.c の (1) pipe_read および (2) pipe_write の実装は、__copy_to_user_inatomic および __copy_from_user_inatomic コールの失敗による副作用を適切に考慮しないため、サービス運用妨害 (システムクラッシュ) 状態にされる、または権限を取得される脆弱性が存在します。

本脆弱性は、"I/O ベクタの配列オーバーラン" と呼ばれています。

本脆弱性は CVE-2015-1805 の修正が不完全だったことによる脆弱性です。
CVSS による深刻度 (CVSS とは?)

CVSS v3 による深刻度
基本値: 6.8 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃に必要な特権レベル: 不要
  • 利用者の関与: 不要
  • 影響の想定範囲: 変更なし
  • 機密性への影響(C): 低
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 高
CVSS v2 による深刻度
基本値: 5.6 (警告) [NVD値]
  • 攻撃元区分: ローカル
  • 攻撃条件の複雑さ: 低
  • 攻撃前の認証要否: 不要
  • 機密性への影響(C): 部分的
  • 完全性への影響(I): なし
  • 可用性への影響(A): 全面的
影響を受けるシステム


Google
  • Android 6.0.1 およびそれ以前
Linux
  • Linux Kernel

上記以外のバージョンや製品も本脆弱性の影響を受ける可能性があります。詳細につきましては、ベンダの提供する情報をご確認ください。
想定される影響

ローカルユーザにより、巧妙に細工されたアプリケーションを介して、サービス運用妨害 (システムクラッシュ) 状態にされる、または権限を取得される可能性があります。
対策

ベンダより正式な対策が公開されています。ベンダ情報を参照して適切な対策を実施してください。
ベンダ情報

Debian Google Linux レッドハット
CWEによる脆弱性タイプ一覧  CWEとは?

  1. 不適切な入力確認(CWE-20) [NVD評価]
共通脆弱性識別子(CVE)  CVEとは?

  1. CVE-2016-0774
参考情報

  1. National Vulnerability Database (NVD) : CVE-2016-0774
更新履歴

  • [2016年05月17日]
      掲載